2020年7月時点での情報です。
同行避難とはペットとともに安全な場所まで避難する行為を指し、避難生活を共にするものではありません。同行避難では人の避難スペースには動物は入れません(補助犬は例外です)。
また同行避難可能とされていても、避難所の形状や状況によりできない場合があります。
「自治体のルールでは可能なのに同行避難できなかった」ということがないよう、最寄りの避難所の状況やルールがどうなっているのか事前に知っておく必要があります。
避難所データ
同行避難の可否
可能
同行避難が可能な避難所
全避難所
各避難所のガイドラインに基づいて対応
ガイドライン(マニュアル等)の有無
あり
同行避難が可能な動物
犬・猫・小鳥・小動物等
中〜大型犬との同行避難の可否
可能
ケージの備蓄数
約300セット
ペットの管理場所
避難所ごとに対応
悪天候でのペットの管理場所 (台風、大雨、強風など)
屋内管理場所の確保を推奨
獣医師会との協定
あり
負傷動物の診察
獣医師会による診療を予定
災害時のボランティアとの連携
なし
ペットを連れた防災訓練
実施
防災訓練の告知
区のホームページに掲載
解説
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ペットとの同行避難は、全ての避難所で可能か?
区内全地域避難所(38ヶ所)で、同行避難を受け入れることにしている。
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ペットの種類や大きさなどで避難所には立入れない場合があるか?
受け入れ可能な動物は犬(中型、大型含む)、猫、ウサギ、小鳥、ハムスター等の小動物に限っている。
トラ、タカ、ワニ、オオトカゲ、ニシキヘビ等の人に危害を加える恐れのある動物(特定動物)、大型の動物、特別な管理が必要な動物等は受け入れることができないので、日ごろから飼い主には受け入れ先を探しておくよう周知している。 -
避難するためのケージは飼い主が準備することが原則だが、区の方で備蓄はあるか?
区で326セット備蓄をしている。
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ペットは避難所のどのような場所で管理されるか?
悪天候時は屋内への移動は可能か?人の居場所とペットの飼育場所を分離し、ペットは限定した区画内において原則ケージまたはキャリーバックに入れるかつなぎ止めて飼育する。
ペットの飼育スペースは避難所運営協議会または施設管理者が決めるが、台風等風水害の場合を考慮し、屋内にも活用できるスペースを確保しておくことを推奨している。 -
災害時に負傷してしまった動物の診察施設は開設されるか?
放浪動物、飼い主不明の傷病動物は区でペット保護所を立ち上げ、そこで保護する。飼い主がいる場合は、自身で動物病院に連れていくか、地域避難所等で医師の到着、対応を待つ。
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災害時に連携する動物専門のボランティア団体や、ボランティアとの連携の仕組みの有無
東京都獣医師会目黒支部の動物病院とペットの救護に関する協定を結んでいる。
また、ペットフードなどの物資の支給については、区内ペットショップと協定を結んでいる。 -
自治体主催のペットを連れた防災訓練は行っているか? 開催情報はどこで確認できるか?
毎年9月の総合防災訓練で実施しているほか、地域の防災訓練にも主催者から要請があった場合に参加している。参加可能な動物は以下の種類。(犬(中型、大型含む)、猫、ウサギ、小鳥、ハムスター等の小動物)
開催情報は区報・町会掲示板・区HPで確認できる。
総評
動物愛護推進員から見た目黒区の総評
目黒区はホームページの他、「ペットとわたしの防災ハンドブック」や「ペット防災の手引き」といった飼い主と運営者向けのマニュアルがイラストや写真で非常にわかりやすくまとめられており、具体的に想定されている印象です。飼い主も両方目を通しておくと良いでしょう。また備蓄ケージもあり、ペットフードなどの物資の支給について区内ペットショップと協定を結んでいるとのことで、このような取り組みをしているのは目黒区だけでした。非常に興味深い仕組みだと思います。しかし基本的にフード(普段から食べ慣れているもの、療法食など)は飼い主が準備する必要があります。防災訓練についても積極的に啓発に取り組んでいる印象です。
関連リンク
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ガイドライン
https://www.city.meguro.tokyo.jp/kurashi/hoken_eisei/pet/petobousai.files/tebiki.pdf
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ペットとわたしの防災ハンドブック
https://www.city.meguro.tokyo.jp/kurashi/hoken_eisei/pet/petobousai.files/handbook.pdf
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目黒区
https://www.city.meguro.tokyo.jp/kurashi/hoken_eisei/pet/petobousai.html
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2020年7月時点での情報です。もし、お気づきの点などございましたら、お知らせいただけますと幸いです。
同行避難とは?